2012年03月19日

変り種にゅうめん




こうして詳しいレシピをUPするようになったのはな、長女に「レシピを残して」と言われたからだ。
コイツがいつになったら作るのかはちょっと不明だがな。
何しろプレーンオムレツの作り方を教えたが、未だにスクランブルエッグになるからな。
ところが今回のレシピは華音からのリクエストだ。
こいつはかなりのツボだったらしい。
みんなは「にゅうめん」ていう料理を知ってるか?
簡単に言うと温かい素麺なんだが、汁はうどんと同じと思って良いだろう。
実はな、オレはあんまり好きじゃないんだよ。
昔食べた時にいい印象がなくて、ずっと食べていなかった料理だ。
今年は素麺が残ったんだよな。
これも夏休みに素麺に頼らずに、家族に手料理を食わせていた証だぞ。
まあ何はともあれ残った素麺を寒い時期でも美味しくいただけないか、と考え中華風にアレンジしてみたのがこの料理。
作り方にはポイントがあるが難しくはない。
どちらかというと「自家製調味料」にあるかも知れないな。
それだけでメンドクセーと思うんならこの料理は作るなよ。
オレ的には使用頻度が高い調味料は自作してこそ、節約と美味しさを両立させる秘訣と思ってる。

じゃ、作り方行くぞ。

<材料(1人分)>
素麺…1把
白ネギ…大目
タマゴ…1/2個
焼豚…適宜

<スープ>
水…450cc
中華スープの素…小さじ1/2
醤油…大さじ1と1/4
芝麻醤…小さじ1
炒りゴマ…小さじ1
鶏油…茶さじ1
五香辣油…茶さじ2

材料はざっとこれくらい。
念のため言っておくが焼豚とか書いているが、ワザワザ用意したりするなよ。ハムやベーコンなんかで構わないからな。なきゃないで構わない。
タマゴの1/2は高脂血症にならないようオレからの気遣いだ。
見慣れない調味料の名前があるだろ。
今回はな、各調味料の作り方も最後に書いておくからな。
どうだ親切だろ。
それぞれはそんなに時間が掛かるわけでも難しいわけでもない。しかも大量にできるので頻繁に使うのであれば市販品を買うより超お得。
しかも旨いとなればチャレンジしてもいいんじゃないか。

にゅうめんの方からな。
まずは茹で卵をつくるところからだ。
まさか茹で卵が作れないなんてヤツはいないよな。
白ネギは斜めの小口切りで一掴みほど切っておく。
その他の具材は好きにしろ。

鍋はふたつ用意しろ。
ひとつは素麺を茹でる鍋で、もうひとつはスープを沸かす鍋だ。
湯が沸いたら中華スープの素を溶いておく。この時点で味はかなり薄いと思うがそれでいいぞ。
器に調味料を全部入れとけ。
おっとタレで大事なことがひとつあった。
五香辣油はな、ウチでは漉さずに使っているので1杯は底に溜まってる唐辛子を入れている。かなり辛口になるんで苦手なら上澄みだけ入れろな。

ここからは麺とスープが同時進行になるからな忙しいぞ。
麺は引っ付かないよう箸でよくほぐせ。
茹で具合は冷たい素麺を作るときより硬めだ。
素麺は伸びるのが早いからな。
ビックリ水は要らないぞ。
沸いたスープでタレを溶く。少し入れてよく箸で混ぜろ。
スープを入れたら大きく箸で混ぜて、麺を器に移す。
麺にスープが良く絡むよう麺を折り畳むようにするんだぞ。
あとは具材を盛り付けて終わりだ。
出来上がったらとにかく食え。
寒い冬でも額に汗が滲むほど温まるぞ。

で、気が付いているヤツもいるんだと思うが、このにゅうめんのタレは坦々麺の作り方に似ている。
これに酢を加えると坦々麺になるんだ。
つまり素麺を中華麺に置き換えると家庭でも簡単に坦々麺が作れるというわけだ。
まぁ、全く同じってことでもないがな。
気が向いたら坦々麺のレシピも書くかも知れない。

じゃ、調味料も行くぞ。

芝麻醤
<材料>
洗い胡麻…80g
サラダ油…大さじ3
ゴマ油…大さじ3

芝麻醤(ツーマージャン)は中華じゃ良く使う調味料だ。そのクセ市販品は結構高いのにあっと言う間になくなってしまう。
これって安く付くれるんだぞ。

まず洗い胡麻を煎るところからだ。
洗い胡麻というのは煎っていない胡麻のことだ。最近じゃ擂った胡麻まで売ってる始末なので洗い胡麻は少なくなったな。
芝麻醤を作るときは必ず煎りたてを使えよ。
フライパンでいいか。弱火でじっくり煎っていく。
このとき絶えずフライパンは揺すり続けろ。煎り過ぎないよう注意な。苦くなるから。
煎り終えたらボウルに移すか、濡れ布巾の上にフライパンをおいて荒熱を取る。
荒熱が取れた胡麻をフードプロセッサーかミキサーで荒いペーストにする。
保存ビンに移してサラダ油とゴマ油を加えよく混ぜたら完成。

鶏油
<材料>
鶏の皮(生)…300g
白ネギ…3~5cm
生姜…厚めにスライスしたもの1枚

鶏油(ヂィーヨウ)は読んで字の如し、鶏の油のことだ。
中華では汁ソバものや料理のコクと艶出しに少量ながら頻繁に使われる。
我が家では鶏肉の料理のときに皮を剥いで冷凍にしておき、ある程度まとまると作るようにしている。
ご存知のように鶏料理は皮の残すか残さないかでカロリーが全く違ってくる。カロリーを気にして皮を捨ててしまう人も多いだろうが、こういう利用法もあるのでムダにせず使いたいものだ。

皮は血が付いていたら取り除きよく流水で洗う。水分はよく拭き取っておくこと。
ネギと生姜は包丁で叩いて潰す。普通の万能包丁で中華包丁みたいな潰し方はするなよ。
あれは厚くて重い包丁のなせる業だからな。
万能包丁のように薄くて軽い包丁は背の部分でやるんだぞ。
中華鍋を熱し、材料を全部入れて弱火で炒める。
皮から油が出てきて、ネギが茶色く色付いたら保存容器に移して完成。このときネギは取り除くように。
炒めるときに油が弾けて飛んでくることがあるんで火傷に注意しろよ。

五香辣油
<材料>
サラダ油…210cc
ゴマ油…30cc
一味唐辛子…30g
鷹の爪(輪切り)…3本分
生姜(スライス)…3g
白ネギ(青い部分)…5cm
桂皮…1g
八角…1g
花椒…1g
陳皮…1g

五香辣油(ウーシャンラーヨウ)は市販されているラー油とは一味も二味も違う香りと味わいを持つラー油だ。コイツがなければ始まらない、というくらい我が家の中華(特に四川料理)では欠かせない調味料。
餃子ですらこのラー油じゃないタレだと「こんなものが食えるか!」とちゃぶ台をひっくり返したくなるほど。
桂皮以下の香辛料は単体で入手しなくても五香粉(ウーシャンフェン)を使っても良いぞ。
買ったものを持て余してるなら使わない手はない。

保存容器(耐熱)に一味唐辛子を入れてゴマ油を大さじ1(分量外)ほど入れて馴染ませておく。
かなり熱い油を注ぐから焦げ付き防止だ。
他の材料は手鍋に放り込め。
白ネギと生姜の水分が抜けて油と入れ替わると油の泡が小さくなって音が大きくなってくる。この状態で油の温度は170度を超えているはずだ。
そうしたらネギと生姜を取り除き、保存ビンに注ぐ。
ブクブクと泡が立っていると思うが、すかさず箸で掻き混ぜそのまま常温に冷めるまで放置しておく。
冷めたら蓋をして一晩放置する。
普通はコレを漉して使うんだが、ウチはかなり辛口なので漉さずに沈んだ唐辛子も残さず使い切る。

どれも長期保存ができる調味料だが、一応冷蔵庫で保存な。
せっかく作った調味料も今回のにゅうめんだけで終わるのは勿体ないから、また別の料理を紹介する予定。




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この記事へのコメント
今日も、アメリカン的番組の吹き替えみたいで面白いです。
作ってるとこ想像して楽しい~。
また違うレシピバージョンもお願いしまーす。
Posted by あんこ at 2012年03月19日 10:15
>あんこさん

やあ~、コメントありがとうな!
アメリカンな感じはこんなんでよろしい?
それって世界まる見えテレビみたいなアレですかね。
スンマセン、あんまテレビ観ないもんで。
多分、2ちゃん風味が主な原料だと思いますよ。

>想像して楽しい~

おっ、スゲー誉め言葉っスね。
文章でイメージを湧かせるのはかなり難しいそうです。

ここに載せた調味料は他の中華料理でもよく使います。
五香辣油は特に頻繁に使いますね。
本格的に中華料理を極めたい場合、調味料は揃えてもムダじゃないですし、素を買わない分安く作れることも多くなります。
他のレシピも今後紹介しますね。
Posted by *clear**clear* at 2012年03月19日 13:46
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