2012年10月13日
プロコン実況中!
ただいま「第23回全国高等専門学校プログラミングコンテスト」開催中。
USTREAMで生中継してます。
大分高専は予行演習は1位。
Streaming by Ustream
詳しくは以下のリンクから。
http://www.procon.gr.jp/
【追記】
予行演習1位だった大分高専ですが、1回戦で5位でした。
明日の敗者復活戦に望みを繋ぐしかないようです。
本日の一回戦目、敗者復活戦で大分高専は惜しくも3位。
残念ながら敗者復活なりませんでした。
【競技部門のルール】
非常に地味な感じがするこの競技。ちょっとルールの説明を。
ルールは単純で、2つのフィールドAとOにランダムに置かれたサイコロの数を数えるゲームです。
このサイコロには大中小の3種類があり、競技前に総重量が教えられます。これを調査フィールドから限られた時間内に撮影などによって調査し、この調査データをコンピュータに送り、解析プログラムによって個数を算出します。しかし、このサイコロの中にオブジェが置いてあり、見通せないようになっています。また、表面が鏡面仕上げのオブジェがある場合、表面に移りこんだサイコロを「移り込み」と認識させる必要もあり、画像解析は想像以上に複雑になります。
また、オブジェの下敷きになってしまって、どの角度から見ても見えないサイコロは数えないものとし、サイコロ同士が重なっている場合は数えなくてはなりません。
画像解析のデータと見えていない部分を、総重量から予めわかっている各サイズのサイコロの重量から割り出すプログラムで補完し合いますが、各サイコロには重量誤差があるので、如何に合理的な近似値を導き出すかがプログラムの出来不出来になってきます。
画像解析ソフトウェアと算出ソフトウェアを分離させるのか、一体型なのかも各チームで異なるでしょうし、サイコロの誤差要素をどの程度、方程式に反映させるかも異なります。
こうやって出した結果、順位は以下の順で決定されます。
1 大中小それぞれの誤差が最も小さい
2 各フィールドの総数が正解と誤差が最も小さい
3 全フィールドの総数が正解と誤差が最も小さい
4 回答の提出時間が早い
5 最終的に決定しない場合、じゃんけん
ビジュアル的には地味ですが、内容は非常に高度で時間との戦いです。様々な不確定要素が加わるゲームですから、単にプログラムが優れているだけでは勝ち抜けないゲームになっています。
競技オワタ。
皆さんお疲れ様でした。
宇部高専1位おめでとうございます。
って、人力じゃねぇか!
つぅ~か、決勝戦のほとんどが人力だが(涙目)
第23回はプロコンの黒歴史になるな、きっと。
と、日が変わってTwitter上の意見が酷いとか、結局人力なのかよ、という話が出たので書き加えておきたいと思います。
正直なところ、宇部のチームは良い技術者になるな、そういう印象を持ちました。
一言で「経験値です」という補正値ですが、膨大な実験を行わなければならない統計的補正値は、努力の賜物です。プログラムのコードを書いて、実際にテストもしなければならない、という意見ももちろんあるでしょうが、アナログ的な経験値は数がモノを言います。
優れたプログラムにしてもプロダクツにしても、最終的に良いか悪いかは遣う人の主観で決まります。そこはデジタルではなくアナログの世界。
それを数値化するには多くの実験が必要なんだ、と宇部のチームが教えてくれたようなものです。
多くのチームが、うまくプログラムで解析できなかったり、演算でエラーを起こしたり、果ては現場での撮影データがまずかったりと多くのハプニングに見舞われたようです。
その中で人力に頼らなければならなくなったり、実験段階で画像認識そのものをあきらめなかったり、チーム毎の事情は異なりますが、そういうことをかなり早い段階で戦略的に行った宇部は完全な作戦勝ちだと思いました。
この経験はきっと何かプラスになるでしょうし、また違ったカタチで技術が活かされるかもしれません。
あくまでプログラムにこだわりたい。
技術者としてのプライドだと思います。でも、時にそのプライドは正解を導き出す邪魔な存在にもなります。その時に思い切ってプライドを捨てられるのか?
そんなことも自分に問うてみることも必要ではないでしょうか?技術者が相手にしているのは、人だということを忘れないでください。目の前のものではありません。人が見えなくなったとき文字通り技術は死ぬのです。
出場した皆さんもお疲れ様でしたが、ホスト校の有明高専のスタッフも大変お疲れ様でした。見えない部分の作業が大変なのは、どの世界も一緒です。
また、競技のシステムを設計してくれた一関高専のOBお二人にも、もっと感謝の言葉があって良かったのでは、というのが大人の意見です。
来年のホスト校は旭川高専です。
うちの子は行く側になるのかな。
10月の旭川は寒いみたいですね。最高気温が20℃を下回る日が多くなってます。
最高気温が15℃なんて日もあるようですから、南からの出場者は体調管理にお気をつけて。
【さらに追記】
ITmediaの第21回大会の記事も興味深いのでぜひご覧ください。
プロコン史上初の“超ド級”電脳戦、IT維新の志士たちはどう戦ったのか
筆者の井上恭輔氏は津山高専電子情報システム工学を専攻。プロコンにも出場経験がある方です。
Posted by *clear* at 12:16│Comments(0)
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