2010年09月19日
命の重さ
ちょうど「長崎猫の会」のカレンダーが発売になり、我が家でも少ないですが力添えになれば、と購入しました。
ところで保護センターに持ち込まれる犬や猫の末路をご存知でしょうか?
昨年、僕のブログで殺処分について記事を書きました。
このような不幸を減らすには事実を多くの人が書いて知らせなくては知らずに通り過ぎて行くだけだ。
そう思いその時の記事を転載することにしました。
まるまるコピーなので時期的なものが若干ずれていますが、内容は伝わると思います。
携帯ユーザーの方は動画が観れないのが残念です。
ぜひ読んで一歩を踏み出せるキッカケになってくれれば幸いです。
以下転載記事
今日11月1日は111がワン・ワン・ワンと読めることから「犬の日」です。
今回はどうしても書きたかった事を書きます。非常に重いテーマですが、是非みなさんに知って頂きたい現実です。
リコちゃんは所謂「保護センターブランド」です。シャロも捨て猫ブランドでした。どちらも「もういらない」と一度はその命が終わる運命にあった子です。野良猫の仔猫が無事に成長できる確率はほんの僅かです。仮に大人になれてもその生涯は2~3年。室内で飼われているネコは年々延びる傾向にあり平均15年と言われています。このブログで繰り返しネコの室内飼いを言ってきましたが、その理由は他の記事で書きます。
リコちゃんも他の2兄弟と共に保護センターに持ち込まれた仔猫でした。持ち込まれるのはイヌとネコが一番多く九州は殺処分数でも全国の半分より上、特に10位以内に4県もランクインしています。これって恥ずかしいことです。このデータはとらきちさんの記事にありました。大分県の資料によると、平成18年度のイヌの殺処分比率は子犬43%、成犬 57%となっています。これに対してネコの殺処分比率は子猫は76%、成猫は24%となっています。つまり処分の6割近くが仔犬・子猫で占められています。如何に不妊去勢手術を受けさせていないか、いやネコならその手術を受けさせることで8割もの殺処分を減らすことができるのです。飼い主(と言って良いのかわからないが)はそれこそ目も開かないような子犬や仔猫を麻袋やビニール袋に入れ、まるでゴミでも出すかのような扱いをするのだそうです。しかもこういう人物はリピーターであることが多いと言われています。産経新聞の記事がありましたのでリンクしておきます。良かったらこちらもご覧下さい。
【溶けゆく日本人】蔓延するミーイズム(3)身勝手な飼い主
保護センターに持ち込まれる動物の理由は様々。
引越しで飼えなくなった、増え過ぎた、病気になった、躾に失敗した、近所からの苦情、人に危害を与えた、などなど理由になっていないものばかり。仕舞いには「飽きた」というような信じられない理由まであります。その他にはペットショップで売れ残った、とかブリーダーが廃業して持ち込まれるケースも少なくないと言います。保護される動物も物音に驚いて逃げた、などという理由が多いのです。
1974年に施行された動物愛護法のお陰かイヌの殺処分は減少し続けましたが、ネコの殺処分は寧ろ増加し、1988年頃から横這いです。恐らく、イヌは戦後の狂犬病が蔓延したことから狂犬病予防法が1950年に施行され、1974年から登録制度が義務付けられたからだと思われます。因みに違反すると20万円以下の罰金です。これに対してネコにはこのような義務もなくワクチンも義務付けられていません。このことが殺処分の減少に向かない原因のひとつになっていると思われます。
保護された動物は狂犬病予防法第6条及び動愛条例第9条で3日抑留ののち処分できるとされています。抑留されたイヌの変換率はわずか10.3%です。市町村によって抑留する日数は異なりますが、最短で3日の命であることは間違いありません。
殺処分が決まると嘗ては、硝酸ストリキニーネによる薬殺か撲殺、あるいは実験動物として払い下げられていました。現在は密閉された部屋の中に入れられ、酸素を抜かれて替わりに二酸化炭素が充填され窒息死させられるのです。これは安楽死ではありません。
泡を吹き、逃げ場を探し、必死にもがきながら悶え死ぬのです。
繰り返しますが、これは“安楽死”ではないのです。
以下はフジテレビのニュースジャパンで9月21日から9月23日にかけて放送された特集です。特に23日の特集では殺処分する瞬間の映像が挿入されています。大変ショッキングな映像ですがこれが現実です。
正直なトコロ、心が壊れてしまいそうになります。
熊本の取り組みの中で雷が怖くて逃げ出したジョン君が無事に飼い主さんに見つけ出されるシーンは救いでした。お父さん、感無量で泣いていました。パピーミルから無事に保護されたイヌたちも本当に良かった、と思う反面、命が繋がらなかった子たちの方が圧倒的に多いだろうことは容易に想像できます。
リコちゃんもこのガス室に送り込まれる中の1匹でした。もし保護活動ボランティアの迷子犬さん達に保護されなかったら、苦しみながら窒息死していたのかと思うとぞっとします。
これは平成19年度のイヌ・ネコの殺処分内訳です。
犬猫の処分数
全国で年間30万頭以上も殺処分されています。ニュースジャパンの特集ではイヌにスポットが当たっていましたが、ネコはイヌの倍以上が殺処分されています。
安易に動物を飼い、飼えなくなると動物管理センターに安易に持ち込む悪循環はそれを許さない社会通念の変革が必要であり、動物の虐待や飼育放棄は「犯罪」だという周知が必要だと思います。飼う側も正しい知識を身に着けることが重要です。2000年12月に施行された「動物の愛護及び管理に関する法律」によって虐待は懲役1年以下、100万円以下の罰金を科せられる立派な犯罪です。大分県も引き取りは有料化したけど安過ぎると思います。高くすればなくなるとは思いませんが減るとは思いますね。因みにドイツはペットに税金を掛けて頭数が増えると税金が更に増大するシステムを導入して、いたずらに頭数が増大しないようにしています。ペットショップで買うということがないからできるんでしょうね。
個人的な意見ですが、できれば持ち込んだ人にはボタンを押してもらい、どういう最後を遂げるのかその目で見て頂きたい。自分の手を汚して貰いたいワケですよ。
こういうヤツって直視できるんだろうか?
笑いながら持ち込んだオッサンなんか最後まで笑ってたり(あー嫌だ)
捨て猫の前を通り過ぎかわいそうだな、と思っても「ごめんね。誰か飼ってくれる優しい人が来るといいね」と言ったトコロでその「優しい人」が現れる確率はゼロに等しい確率です。残念ながらそんなに都合よくいかないのです。
動物管理センターに持ち込まれる動物も一番望ましい一般家庭の飼い主を探すことを行政は等閑してきました。地球生物会議などを始めとする動物愛護ボランティアの働き掛けで実験動物としての払い下げがやっとなくなりましたが、一部の自治体を除いて殺処分ゼロは夢のまた夢です。里親探しは民間のボランティアによって行われているのが現実です。リコちゃんの保護をして下さった迷子犬さんのトコロに次のチビーズがやって来ました。しかし翌日には9匹も持ち込まれていました。やってもやってもキリがない、というのが印象です。「賽の河原」と表現されていましたが、その通りだと思います。
もし、もしですよ。この記事を読んで飼えるのであれば少しで良いから里親の検討をしては頂けないでしょうか。あなたの1歩踏み出す勇気が1匹の命を救えるかも知れません。
長文、最後までお読み頂きありがとうございます。
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ところで保護センターに持ち込まれる犬や猫の末路をご存知でしょうか?
昨年、僕のブログで殺処分について記事を書きました。
このような不幸を減らすには事実を多くの人が書いて知らせなくては知らずに通り過ぎて行くだけだ。
そう思いその時の記事を転載することにしました。
まるまるコピーなので時期的なものが若干ずれていますが、内容は伝わると思います。
携帯ユーザーの方は動画が観れないのが残念です。
ぜひ読んで一歩を踏み出せるキッカケになってくれれば幸いです。
以下転載記事
今日11月1日は111がワン・ワン・ワンと読めることから「犬の日」です。
今回はどうしても書きたかった事を書きます。非常に重いテーマですが、是非みなさんに知って頂きたい現実です。
リコちゃんは所謂「保護センターブランド」です。シャロも捨て猫ブランドでした。どちらも「もういらない」と一度はその命が終わる運命にあった子です。野良猫の仔猫が無事に成長できる確率はほんの僅かです。仮に大人になれてもその生涯は2~3年。室内で飼われているネコは年々延びる傾向にあり平均15年と言われています。このブログで繰り返しネコの室内飼いを言ってきましたが、その理由は他の記事で書きます。
リコちゃんも他の2兄弟と共に保護センターに持ち込まれた仔猫でした。持ち込まれるのはイヌとネコが一番多く九州は殺処分数でも全国の半分より上、特に10位以内に4県もランクインしています。これって恥ずかしいことです。このデータはとらきちさんの記事にありました。大分県の資料によると、平成18年度のイヌの殺処分比率は子犬43%、成犬 57%となっています。これに対してネコの殺処分比率は子猫は76%、成猫は24%となっています。つまり処分の6割近くが仔犬・子猫で占められています。如何に不妊去勢手術を受けさせていないか、いやネコならその手術を受けさせることで8割もの殺処分を減らすことができるのです。飼い主(と言って良いのかわからないが)はそれこそ目も開かないような子犬や仔猫を麻袋やビニール袋に入れ、まるでゴミでも出すかのような扱いをするのだそうです。しかもこういう人物はリピーターであることが多いと言われています。産経新聞の記事がありましたのでリンクしておきます。良かったらこちらもご覧下さい。
【溶けゆく日本人】蔓延するミーイズム(3)身勝手な飼い主
保護センターに持ち込まれる動物の理由は様々。
引越しで飼えなくなった、増え過ぎた、病気になった、躾に失敗した、近所からの苦情、人に危害を与えた、などなど理由になっていないものばかり。仕舞いには「飽きた」というような信じられない理由まであります。その他にはペットショップで売れ残った、とかブリーダーが廃業して持ち込まれるケースも少なくないと言います。保護される動物も物音に驚いて逃げた、などという理由が多いのです。
1974年に施行された動物愛護法のお陰かイヌの殺処分は減少し続けましたが、ネコの殺処分は寧ろ増加し、1988年頃から横這いです。恐らく、イヌは戦後の狂犬病が蔓延したことから狂犬病予防法が1950年に施行され、1974年から登録制度が義務付けられたからだと思われます。因みに違反すると20万円以下の罰金です。これに対してネコにはこのような義務もなくワクチンも義務付けられていません。このことが殺処分の減少に向かない原因のひとつになっていると思われます。
保護された動物は狂犬病予防法第6条及び動愛条例第9条で3日抑留ののち処分できるとされています。抑留されたイヌの変換率はわずか10.3%です。市町村によって抑留する日数は異なりますが、最短で3日の命であることは間違いありません。
殺処分が決まると嘗ては、硝酸ストリキニーネによる薬殺か撲殺、あるいは実験動物として払い下げられていました。現在は密閉された部屋の中に入れられ、酸素を抜かれて替わりに二酸化炭素が充填され窒息死させられるのです。これは安楽死ではありません。
泡を吹き、逃げ場を探し、必死にもがきながら悶え死ぬのです。
繰り返しますが、これは“安楽死”ではないのです。
以下はフジテレビのニュースジャパンで9月21日から9月23日にかけて放送された特集です。特に23日の特集では殺処分する瞬間の映像が挿入されています。大変ショッキングな映像ですがこれが現実です。
正直なトコロ、心が壊れてしまいそうになります。
熊本の取り組みの中で雷が怖くて逃げ出したジョン君が無事に飼い主さんに見つけ出されるシーンは救いでした。お父さん、感無量で泣いていました。パピーミルから無事に保護されたイヌたちも本当に良かった、と思う反面、命が繋がらなかった子たちの方が圧倒的に多いだろうことは容易に想像できます。
リコちゃんもこのガス室に送り込まれる中の1匹でした。もし保護活動ボランティアの迷子犬さん達に保護されなかったら、苦しみながら窒息死していたのかと思うとぞっとします。
これは平成19年度のイヌ・ネコの殺処分内訳です。
犬猫の処分数
全国で年間30万頭以上も殺処分されています。ニュースジャパンの特集ではイヌにスポットが当たっていましたが、ネコはイヌの倍以上が殺処分されています。
安易に動物を飼い、飼えなくなると動物管理センターに安易に持ち込む悪循環はそれを許さない社会通念の変革が必要であり、動物の虐待や飼育放棄は「犯罪」だという周知が必要だと思います。飼う側も正しい知識を身に着けることが重要です。2000年12月に施行された「動物の愛護及び管理に関する法律」によって虐待は懲役1年以下、100万円以下の罰金を科せられる立派な犯罪です。大分県も引き取りは有料化したけど安過ぎると思います。高くすればなくなるとは思いませんが減るとは思いますね。因みにドイツはペットに税金を掛けて頭数が増えると税金が更に増大するシステムを導入して、いたずらに頭数が増大しないようにしています。ペットショップで買うということがないからできるんでしょうね。
個人的な意見ですが、できれば持ち込んだ人にはボタンを押してもらい、どういう最後を遂げるのかその目で見て頂きたい。自分の手を汚して貰いたいワケですよ。
こういうヤツって直視できるんだろうか?
笑いながら持ち込んだオッサンなんか最後まで笑ってたり(あー嫌だ)
捨て猫の前を通り過ぎかわいそうだな、と思っても「ごめんね。誰か飼ってくれる優しい人が来るといいね」と言ったトコロでその「優しい人」が現れる確率はゼロに等しい確率です。残念ながらそんなに都合よくいかないのです。
動物管理センターに持ち込まれる動物も一番望ましい一般家庭の飼い主を探すことを行政は等閑してきました。地球生物会議などを始めとする動物愛護ボランティアの働き掛けで実験動物としての払い下げがやっとなくなりましたが、一部の自治体を除いて殺処分ゼロは夢のまた夢です。里親探しは民間のボランティアによって行われているのが現実です。リコちゃんの保護をして下さった迷子犬さんのトコロに次のチビーズがやって来ました。しかし翌日には9匹も持ち込まれていました。やってもやってもキリがない、というのが印象です。「賽の河原」と表現されていましたが、その通りだと思います。
もし、もしですよ。この記事を読んで飼えるのであれば少しで良いから里親の検討をしては頂けないでしょうか。あなたの1歩踏み出す勇気が1匹の命を救えるかも知れません。
長文、最後までお読み頂きありがとうございます。
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Posted by *clear* at 11:07│Comments(2)
│にゃんこ
この記事へのコメント
人間の都合で可哀相な命がたくさんありますね
犬や猫の殺処分について、動き始めた政治家もいますが
どこまで影響するかですね
犬や猫の殺処分について、動き始めた政治家もいますが
どこまで影響するかですね
Posted by ななんこ at 2010年09月20日 13:04
>ななんこさん
初めまして。
影響するかは私たちのような一般の人が、
そういう現実を知り、高い意識を持つことだと思います。
一番辛いのは自分でボタンを押さなければならない職員じゃないかと思います。
初めまして。
影響するかは私たちのような一般の人が、
そういう現実を知り、高い意識を持つことだと思います。
一番辛いのは自分でボタンを押さなければならない職員じゃないかと思います。
Posted by *clear* at 2010年09月20日 19:16