アナタに贈る真心(気持ちワル~)

*clear*

2012年03月15日 12:51


世の中にヴァレンタインデーなる行事があることによって、一部では国生さゆりの“バレンタインデーキッス”を振り付きで熱唱する者もいただろうが、問題は贈られた方がお返しするホワイトデーなるものの方だ。
日本では贈り物の直接お返しは、通常は行わないのが常識だそうである。
お歳暮やお中元ではご法度であるそうだが、何しろヴァレンタインは名前からわかるようにバテレンの行事であるから、日本の慣習は馴染まないのである。
そこで「3月14日にはマシュマロを贈ろう」と男性版のヴァレンタインを拵えたんである。
チョコレートのお返しが何故マシュマロなのか理由など知るはずもない。
だって、



男の子なんだもん。

今日は変なクスリが少し効いているかも知れない。

日本飴協会が作ったらしいから、恐らく「チョコレート屋の連中ばかり儲けやがって。オレっちたち飴屋にも儲けさせろや」と言ったのかどうかは定かではないが、多分、そんな思惑からホワイトデーはできちゃったような、できないような。
まぁ、どうでも良いんだが、とりあえずヴァレンタインにチョコレートを各所からダンプ数台分頂き、中にはご丁寧な励ましのお言葉やお手紙も頂戴した。

「あの人からいつかアナタを奪ってやるわ」
という挑戦派や
「奥さんともうまくやっていけるから」
といった共存派など様々である。
このようなおまいら様にお返しをしたいと考えた。

さて何を贈ろうか、と考えを巡らせてみた。
世の中はマシュマロなのでギモーヴにしようかな。
いやいや、それでは冷蔵できないと難しいぞ。
日持ちを考えるとやはり焼き菓子が良いだろう。
今回はBoule de neige(ブールドネージュ)を作ることにした。



スノーボールとも呼ばれるお菓子だ。フランスでは極ありふれた家庭のお菓子、という位置付けにあるが、出で立ちは名前が示す通り砂糖の雪を纏った清楚な出で立ちで、まるでオレのようだ。
レシピは作りやすい量の30個前後を記載したが、オレの場合はダンプ数台分のお返しなので数日作りまくることになる。
来年はもう少し減ってくれると嬉しいな。

じゃ、作り方行くぞ。

<材料>
無塩バターもしくはマーガリン…50g
グラニュー糖…25g
アーモンドプードル…30g
薄力粉…70g
胡桃…45g
粉砂糖…適宜
相手に対する愛情…適宜(なくてもかまわない)
味噌…必要ない

まずは無縁仏じゃなく無塩バターを常温に戻せ。
胡桃は150度に熱したオーブンでローストしたものを粗みじんに刻んでおけ。
いつもなら目分量デフォルトのオレだが、さすがにお菓子は重量をきちんと量る。
薄力粉は篩ったものを量れよ。
クッキー生地の比率は1:2:3の比率が基本となる。
内訳は砂糖1:バター2:粉3だが、今回は粉にアーモンドプードルを加えるので30g引いた70gを用意し合わせて100gとした。

常温に戻ったバターをゴムベラで良く練る。字面が似ているがプロペラは使うなよ。
全てゴムベラを使って作れ。
バターの硬さの目安はマヨネーズの硬さだ。
よく練らないとボソボソした仕上がりになるので、しっかり練っておけ。
そしたらグラニュー糖を全量加え混ぜる。
後はアーモンドプードル、薄力粉の順番にゴムベラで切るように混ぜていく。
最後にみじん切りした胡桃を加えて混ぜたら、ラップに包んで冷蔵庫へ。
最低30~60分生地を寝かせる。
生地が寝ている間に子守唄を歌ってやるのも一興だ。

ここからサディスティックに、さっき寝たばかりの生地を無理矢理起こして包丁で切り刻むぞ。
大きさは丸めた大きさがビー玉くらいになるように切るといいだろう。
手で丸めたら間隔を20mmくらい空けてオーブンシートを敷いたオーブン皿に並べる。
オーブンは180度にセット。
並べた生地を約15分焼き、キツネ色になったら取り出せ。
ビニール袋に粉砂糖を適宜入れ、温かい内に砂糖をまぶすとキレイにできるぞ。
付き過ぎたら刷毛で払い落とせば良い。
どうだ、簡単だろ。
上手くできたら甘さと香ばしさ、そしてサクッとした軽い食感のお菓子になる。
来年は手作りホワイトデーにしてみるのも手だぞ。
作る時に相手の顔を思い浮かべるなど愛情を込めて作ると、味は一向に変わらないが、場合によっては世間で言う不倫状態になり家庭が崩壊する可能性もあるので愛情は程々に。
特別感を出したくなければ、全員にわかるよう一斉に配布するなど工夫も考えよう。
第一、隠し味が出過ぎるのは考え物だ。

では諸君の来年の健闘を祈る。



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