ハーブ薫るローストチキン
クリスマスが近付くと店頭にチキンレッグが並ぶ。
値段はそれなりにするわけだが、我が家のような5人家族じゃちょっと躊躇う。
じゃあローストチキンは家庭で作れないようなシロモノなのか、というとそんなことはない。オーブン機能のあるレンジがあれば割と簡単に作れる料理なのだ。
丸鶏を使うとなれば材料のコストもそれなりだが、骨付きの腿肉なら特売のときに買って冷凍保存しておくのも手だし、手に入りやすい手羽元なら普段の一品として作ることもできるぞ。
尤も、なぜクリスチャンでもない日本人がクリスマスを祝い、なぜ七面鳥ではなくチキンなのか、っていう疑問はあるのだが。
今回作ったローストチキンはハーブをふんだんに使った料理でややイタリアンな料理だ。
あの褐色に仕上がるローストチキンはタレによるものなのだが、あれはオーブンによって焦げやすい。糖分を含むと焦げ易くなるからな。
その点、このローストチキンは失敗の確立が低いのも利点だぞ。
何しろ仕込みの時間を逆算して準備しておけば、焼くまで何にもしなくていい楽ちん料理だ。
庭でハーブを育てている人は、ぜひ来年のクリスマスにチャレンジしてくれ。
じゃ、作り方行くぞ。
<材料>
鶏骨付き腿肉…5人分
当たり前だがコイツがなくちゃ話にならない。
今回使用した腿肉は1本あたり200gだ。これを5人分だから1kg用意した。
これだけでも豪華だな。
でも1本あたり100円してないってのはナイショな。
手羽元を使う場合も火加減以外は同じ重量換算でいいぞ。
<下味調味料>
ニンニク…3片
塩…小さじ1半
ローズマリー(ドライ)…大さじ3くらい
ローズマリー(フレッシュ)…5枝
タイム(ドライ)…小さじ2くらい
荒挽き黒胡椒…小さじ1~2(大目がおいしい)
オリーブオイル…大さじ6
白ワイン…大さじ3
小麦粉…適量
<付け合せ野菜>
ジャガイモ…3個
ニンジン…1本
セロリ(葉のある部分)…5本
量は例によって目分量を換算した。
あくまで目安なのでポイントを見て、各自調整すること。
付け合せの野菜は何でもいいぞ。
ミックスベジタブルのバターソテーでも水菜でも構わない。
予算からセレクトしてもらえば十分だ。
まず鶏肉の下準備からだ。
味が染みやすいようフォークで刺す。
両面しっかりな。
竹串はやめておけ。手が痛くなるぞ。
下味調味料に行くぞ。
ニンニクは包丁で潰して薄くスライス。
ドライハーブ類はできるだけ小さくしておけ。フープロかミルで砕いてもいいぞ。
ウチのは剪定したときに干して保存してある自家製だから基本タダ。
よく使うローリエやローズマリー、タイムはいつでも調達できるよう栽培している。ブーケガルニってヤツだな。シソやネギも栽培していると便利だぞ。
下味調味料を小麦粉以外全て混ぜる。
ビニール袋に鶏肉と下味調味料を全て入れ、揉み込む。
まんべんなく調味料が絡むように注意しろよ。
さもないと味のしないローストチキンになるからな。
後は3時間以上漬け込んでおく。冬なら暖房のない室内放置でも腐らないぞ。
白ワインがない場合は日本酒でも代用できるぞ。オリーブオイルはEXオイルじゃなくても十分だ。
漬け込みの間に付け合わせの野菜を用意しておく。
適宜、食べやすい大きさに切る。
ジャガイモやニンジンは予め、レンジで加熱して火を通しておく。
根菜は鶏と一緒にオーブンで加熱するが、結構火が通らないからな。その予防措置だ。
セロリはピーラーで筋を取り除いておく。
因みに、下味にセロリを少し刻んで加えてもおいしいぞ。
下拵えが終わったら夕方まで待つだけ。
じゃあ、焼くぞ。
オーブンは200度で予熱しておけ。
余熱の間に仕込んだ鶏肉の皮目じゃない方に、小麦粉を茶漉しなんかでふるいながら薄くまぶす。
片面だけだぞ。
このとき、鶏肉に下味に使ったオリーブオイルが残っているくらいがポイントだ。
もし油分が少ないようだったら、オリーブオイルを追加する。
要は小麦粉に油分が入るくらいが丁度いい。
そうじゃないと粉っぽさの残った焼き上がりになるからな。オイルの加減は最大のポイント。
オーブンシートを敷いて小麦粉のかかった方を上にして並べる。下味調味料が残っていれば捨てずに一緒に肉と入れるんだぞ。
根菜類も一緒に並べる。加熱が必要なピーマンやタマネギも使うならココで入れる。
肉を並べ終えたらオーブンの温度を220度に上げろ。
片面10分の合計20分焼くぞ。
片面をまず焼き、一旦取り出したらひっくり返して皮目にもさっきと同様に小麦粉をまぶす。
焼き加減はオーブンによって違うから時々焼き具合を確認すること。
両面焼けたら皿に盛り付けて完成。
うまく焼けたら肉汁のあふれる最高のローストチキンになっているはずだ。
小麦粉のコーティングで肉汁を閉じ込めてるからな。
ローズマリーはチキンと相性がいいハーブだから、好きなヤツにはたまらないはずだ。
手羽元で代用する時は、腿肉より早く焼き上がるので時間を少し短くしてみてくれ。
どうだ簡単だろ。
今朝、娘からこのようなプレゼントをもらった。
どうやら両親へのプレゼントらしい。
これでもっと美味い料理を食わせろ、ということなのだろうか。
いやいや、もっと精進しろって意味だったりしてな。
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