Work Table
84‘s実輝弥さんへの私信です。
革の裁断をするワークテーブル。装飾を排除した質実剛健の漢のワークテーブルです。
家に帰って図面を描いて主な材料を拾い出し制作費を計算すると概ね3万円程度になりそうですよ。
寸法は希望に限りなく近い1800×890の天板です。
材料は極力安価になるようSPF2×8をリップカットして雇い実接ぎ。ビスケットジョインターを購入できればビスケット接ぎにします。この接ぎ方で100人は乗れないけど1人くらいはへっちゃらです。これを目地払いしてオービタル研ぎ仕上げ。
左右に反り止めの吸い付き桟を入れて、全長が長いので途中に2×2のストラップを噛ます構造。長手にも2×4のストラップを入れて、これを基準に足はテーブルとしては太めの60×60を付けます。これくらいしないと一番奥を作業するときに危ないですし、経年変化で反りが大きくなります。
結合は極力コストを抑えるために接着とビスの併用ですが、天板への結合には金物ビス止め。
高さはワークテーブルとしては低い740mmですが、奥行きが広いのであまり高くできないと思われます。ワークテーブルの高さはやや高めに設定すると腰が痛くありません。この辺はご自分の体格からベストな高さを出してもらうといいでしょう。
天板の袖は広めに設定しています。こうすると革を固定するのにクイッククランプを使え楽だろうなと考えています。縫い合わせるときの治具を装着もOKです。ボルト寸法を指示くれれば開口します。深座ぐり加工もしますが、あんまり難しい加工はパスね(笑)
完成品の重量は20kg近くになりそうです。
塗装は無塗装かリンシードオイルのみの添加が望ましいと思われます。作業の妨げになるものは極力避けた方がいいでしょう。トップに蜜蝋ワックスを塗るのも柔らかいからしない方が良いかも知れません。
かなり大きいテーブルですが、材料の歩留まりが良好なので思ったより値段は抑えられそうですね。
あと少し高くなりますが粘り強くて丈夫なホワイトアッシュの天板もお薦めです。
今のところ、これだけ大きい天板を接ぐスペースも保管場所もないのでゆっくり考えてください(笑)
その間に1200のポニークランプを用意しておきます。
お互い作業スペースは悩みますよね。
材料で耐腐食性という点ではSPF注入剤以外にウェスタンレッドシダーもお薦めです。アウトドアステイン仕上げすればSPFより数段耐久性に勝ります。
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