グランド工房で行われた木工教室2日目も終了しました。
まずは1日目は道具の不足、2日目は塗料の不足というアクシデントのため、待ち時間ができてしまったことをお詫びします。
次回への教訓にしたいと思います。
両日とも大変暑い中、皆さん大変お疲れ様でした。
事故もケガもなく無事に終わったことが何よりです。
慣れない作業で、翌日は筋肉痛になっているんじゃないでしょうか?
私たちも今、筋肉痛に襲われています。
今回の教室は「親子木工教室」というソフトなネーミングに対して、内容はそこそこに高度でした。パパッとやっつけてしまえる内容も考えたんですが、それじゃ充実感を得られないじゃないですか。
一緒に参加するお父さんお母さんもお子さんも納得できる内容にしよう、と思うと基礎知識を交えながらの教室になってしまいます。
登山に例えるなら、いきなり初心者に「エベレスト登山」は無謀だとして、じゃ「裏山」で良いか、と言うとそれも面白くないので「くじゅう連山」くらいにしとこうか。それが今回の教室です。
僕はどうやって技術を学んだのか思い出してみたんですが、いわゆる子供向けの教材で学んだ経験がなく、大人向けの本や技術系の学校と実務からしか学べなかったので、敷居は最初から高かったのだと思います。でも子供なりにそれを吸収できたことから、やたらレベルを下げるのは良くないんじゃないかとも思えました。
「簡単」というキーワードの、女性誌がやるようなテキストだけはしたくなかったんです。実際、簡単じゃないですし、最低限、モノ作りの基本姿勢は学んで帰って欲しいですね。
だから参加者の真剣な表情を見るとこの内容で良かったんじゃないか、とも思いました。
ノコギリもインパクトドライバも初めて触る、という初心者もいましたが、全員、完成させてくれました。
特に難しいと思われたノコギリには皆さん苦戦されたようですが、そんな中、かなりの腕前だった方が両日ともに1名づついました。どちらも女性。文句のつけようがなくセンスが良い。
このワークショップで特に注意したことは「安全に作業」することと「正確に作業」することで、それを確実にかつ簡単に作業するにはどうすれば良いかを参加者に考えながら作業することが底辺にあります。
「そこはこういう風にすれば楽です」
「どういう手順ですれば確実ですか」
「どの向きに材料を置きますか」
参加者から「なるほど」という声が上がると共に、ただ組み立てるだけでなく常に「工夫」しなければならない頭脳労働が隠されている事や追い求めてる精度(今回は0.5mm以内)が高いことを理解して頂けたようです。
また、やりながら説明することで、言葉の説明では伝わらないことも分かり易くなります。特に塗装は、塗料の概念は言葉で説明できても、塗る作業はやってみないと理解し難いようです。
皆さん、塗装が思ったより難しい、と感想を漏らしていました。
ともかく、上手くできた人は次にもっと高度なものを作りたいと思ったようですし、上手く行かなかった人はどうして上手くできなかったかを検証して解決策を試すために、とチャレンジの機会ができたのではないでしょうか?
何しろ、僕が教えることに不慣れで一番教わったことが多いかも知れません。
先生が如何に大変か思い知らされました。
また機会があるようであればもっと「少人数」でやりたいと考えています。
ちょっと多過ぎましたね。生徒は5組くらいでないと目が行き届きませんし、何より肌理(きめ)の細かい指導ができません。学校の先生が「少人数学級」を切望していた訳がよ~く理解できました。
(writer:IKEA)